2階建てや3階建ての木造住宅で無線LANを使っている方。電波が途切れがちでいらいらしませんか。そらよりもじつはつい最近まで気がおかしくなりそうなほど頭にきていました。いや、それは大げさだけど…でも、我慢できずに仕事場を一時的に移していたほどです。
対処法としてよくやっていたのが電源リセット。でも子機の電源を抜き10秒カウントしても、親機周りの電源を抜き1時間以上待ってモデムから順番に間隔をおいてやっても、その場はよいのですが、また数時間経過すると電波が途切れがちになってしまいます。
もちろん近隣との干渉を避けるため帯域を変えるなどの対処も実施済み。うちの無線LANは古いし、お隣の電波に負けてるのかな、と根拠のない理由を妄想し、ルーターを買い換えさえもしました。それでもダメでした。
下向きに広がる電波
改めて調べてみると、おや? おやおや? おやおやおやおやおや! こんな記述を見つけましたよ。
一般に、電波は上ではなく下向きに広がっていく
出典:WIRED
これは初耳(初目?)です。アンテナに対して垂直に広がっていくというのはよく言われていますが、そうですか「下向きがち」なんですか。
うちにある無線LANルーターを確認すると、アレ? アンテナがない!
説明書を取り出して読むと、ふむふむ「無指向性」。とはいっても、今度はその言葉の意味がいまいちわからない。そこでメーカーに問い合わせてみました。いただいた回答は
無線親機に内蔵されているアンテナは無指向性となります。そのため、特定の面が良いということはございません。電波の反射を上手く利用するタイプとなります。
出典:BUFFALOサポートによるメール回答
また頭の悪いそらよりは「(上下に電波を飛ばしたいので)横に倒して使ってもいいですか?」と質問したところ。
立てて使うタイプの製品であり、排熱のこともございますので、立ててご使用いただければと存じます。
出典:BUFFALOサポートによるメール回答
そうですよね。
そしてネット上にはこんな記事も
反射しやすいのは金属、吸収しやすいのは水、透過しやすいのは紙や木材、ガラスなどだ。
出典:ITPro
以上、もろもろをまとめると「無指向性のアンテナは特定の面に向かって電波を飛ばすのではなく反射を上手く利用する」。そして「どちらかというと電波は下向きに広がる」。しかも「木は通す」ということになります。つまり我が家の場合、上下左右360度に電波が飛ぶということらしいです。
そこで閃いたのがこれ。「上下階で最も近い位置となる「垂直配置」にすれば、電波が届きやすくなる」んでないの?
今まで親機と遠かった子機B
これまでの我が家のルーターの親機子機の配置をご覧ください。それぞれのフロアでルーターを起点にデスクトップPCを有線LANでつないでいます。
親機は無指向性のアンテナです。だから上下左右360度に電波が飛ばせていると考えられる。子機Aはガンガンに電波をキャッチしていました。垂直方向で近いし、障害物は床(天井)だけですからね。問題は子機Bでした。この記事の冒頭で申し上げた「頭にきていた」犯人がこいつです。でも、こうしてよくよく見てみれば、親機といかにも遠い。しかも間に床と壁の二つも障害物があるじゃないですか。「いくら木材を通すといっても二つはキツイんでないの? ゴメンね子機B」というわけで、この配置をちょっとだけ変えてみました。
親機を子機Bに近付けてみる
配置換えをしてみたのが、これ。
親機を子機B寄りにちょっと水平移動してみました。するとなんとこれが大正解。子機Bがぎゃんぎゃん電波をキャッチするようになりました。メーカーさん「頭にきていた」なんて言ってしまい申し訳ありません。そらよりがただただ無知なだけでした。本当にごめんなさい。
さて気を取り直して、賢者モードに戻りましょう。
これを突き詰めていくと、異なるフロアでも垂直方向で近付ければ電波環境の最適化が図れるということではないでしょうか。
理想の「垂直配置」
そらよりがベストと思うのは下の図のような「垂直配置」。これなら最短距離だし、障害物は床(天井)一つだけ。最も電波を受信しやすくなるはずです。
ちなみに細かいところですが、親機のアンテナが棒状のものであれば横に倒します。その方が上下方向に電波が向きますからね。また親機と子機Bが宙に浮いているように見えるのは机の上に置くか、壁に取り付けることを意味しています。なるべくオープンな場所で親子と子機を等間隔に置くのがよいようです。
以上、2階建て、3階建ての木造住宅に特化した無線LANルーターのおススメ設置方法でした。困っていた方のお役に立つことができれば幸いです。
あっ「垂直配置」はそらよりの造語ですよ。ネットで検索しても出てきませんからね。どうぞ、ご理解を。
※不具合が解消されない方はスイッチングハブを疑ってみる手もあります
※そしてつぎパソコンを買い替えるときにご注意いただきたいことがあります